音読をさせると、「早く読めること」=「上手に読めること」だとかたくなに思い込んでいる子がいます。速く読むことに一生懸命になっているから、読んでいる本人にも意味を理解する余裕がありません。結果、平仮名の羅列を読んでいるだけになり、聞いている方も理解できない。そんな悪循環に陥ります。

「ゆっくり読みなさい」と言っても、「早く読めることが上手なこと」と思い込んでいるから、なかなかゆっくり読めません。苦手なところ(上手に読めないところ)を読むときには、逃げるように早くなり、声も小さくなるので、「苦手なところこそ、大きな声で読みなさい」と繰り返し伝えていました。すると自然と今までよりもスピードが落ち、読みにくいところも読めるようになりました。友達からも「上手!」と言われて、気分がよくなりここ1か月で読み方が随分上達しました。ゆっくり読むので、読み間違えも減りました。大きな声で出すという意識一つで、随分と変わりますね。

上手に読めていれば、自分の声が耳から入って、文章の理解も進みます。理解が進めば、疑問もわいてきますね。上手な音読は読解への第一歩ですね。