「毎日、日記を書くの?」というフレーズを英語で勉強する前に、1年生に漢字交じりの文を読めるか確認しました。1年生では習わない漢字が入っていることは知っています(習うまで書けなくても読めてほしいです)。そして、すぐに「読める」と手を上げた子と、諦めてしまった子がいました。文字列だけならみんなが読めなかった可能性もあります。が、すぐ下には日記を書いている絵も載せています。そうであれば、私は全員が読めると思っています。パーフェクトではなくても読めると信じていました。
 しかし、諦めている子がいました。きっと「毎」が目に入った瞬間にその先を読もうとしていないのだと思われます。目は開いているけれど見えていません。普通ならここで「この子にはまだ難しかったか」と諦めて読み方を教えてあげるのだと思います。
 でも、私はこういうとき、必ず「間違えていいから」と伝えます。本人が諦めているので根競べになってしまうのですが、今回も待ちました。そして、「〇日、日〇を〇くの」と読んでくれました。これでいいのです。少なくとも自分ができる事をしました。これは大いに褒めるべき点です。何ができて、何ができないかを正確に知るというのは本当に大きな一歩です。声に出して読み上げることにより、意外に読めそうだと感じたのだと思います。
 そして、改めて「絵をよく見てから、もう一度読んでごらん」と伝えると「にっきをかくの?」の部分は正確に読めました。数分前まで「読めるはずがない」と思っていた子だって、自力で読めるのです。「自分だけできない」が、「自分にもできる」に変わるのです。そして、このプロセス(絵から推測する)は「読める」と挙手をしてくれた子たちが自発的にやっていたプロセスにかなり近いはずです。
 間違えることを恐れずに、読もうとさえすれば読めるのです。「ちゃんとできないから、できるまでやらない」ではなく、「今できる事を間違えてもいいからやってみる」というのはとても大切です。
 「毎日、日記を書くの?」が読めるかどうかの違いは物凄く小さな差です。ですが、こういう小さな差(自分が出来ることをやるかやらないか)が蓄積されて大きな差になるのです。お子さんが失敗をしたときは「頑張っているね」「もうちょっとだね」と喜んであげましょう。間違えた、失敗したということは、頑張っている証拠です!小さな小さな「できた!」かもしれませんが、これを積み重ねて大きな自信につなげてもらいたいです。