先日、ちょっと危ないことがありました。道を渡ろうとしていたとき、5メートルから10メートル手前で車が止まってくれました。とても親切な人だなと思い道を渡っていると、車がスルスルーっと動き始めました・・・。スピードが上がる気配はないのですが進んでくるのです。子どもたちに指示を出すと同時に、大きく目立つように両手を広げて進んでくる車の前に私が飛び出して、車が止まってくれました。

 私はいつも「大人が渡ろうって言っても、それでも自分で車が本当に来ていないのか確認しなさい。運転手はみんなに気づかないこともあるからね」「信号が青になっても車が止まっているかを目で確認しなさい。」と伝えています。でも、やはり子供にとって大人は大人なのでしょう。大人が「大丈夫」と言えば大丈夫だろうし、車は大人が運転しているのだから大丈夫と思っているのでしょう。でも、月曜日、本当に一度止まって自分たちを渡らせてくれたはずの車が動き出したのです。

 子どもたちは自分の目で確認することの大切さを学んでくれたようです。どんなに口酸っぱくいっても、勉強でもなんでも実際に見たことがないこと、体験したことがないことはなかなか理解しにくいです。子どもであればなおさらですね。体験というスパイスが入って本当の理解になるのですね。その後は、みんなが自分の目で信号や車を見るようになってくれました。(1カ月経って自分で見るのを忘れてしまっても、「ほらっ、あのときのことを思い出して!」と言えば納得してくれるようになりました。

 小学生になれば、自分で家の周りを自由に行動する行動力もあります。だからこそ、大人と一緒に行動していても、自分の目で見て判断して行動してもらいたいと思っています。親子で手をつないでいても、渡るか渡らないかの判断は子供にさせてあげることも出来ます。「ママ(パパ)、渡ろう!」と言わせるのです。こういう判断は年中さんあたりからやらせて、判断力のある小学生に育ててあげたいですね。

 ちなみに、私は娘が信号をちゃんと見ているか確認するために、赤信号で渡ろうとすることがしばしばありました。当時年長さんだった娘に「パパ、信号赤だよ、ちゃんと見てよ」と注意をされるたびに「おっ、ちゃんと信号見ているな」と嬉しく思っていました。「パパも間違えてしまうことがあるから、教えてくれてありがとう」と言えば子どもは喜んで信号を見てくれるはずです。そして、パパに頼られているということが自己肯定感もにつながっていくのだと思います。