3月4月は学年が上がる季節なので、問題集を新しく買う人も多いと思います。問題集を子供にやらせるうえで、注意すべき点は何でしょうか。

 シンプルです。それは問題集の最初の方に書いてある「ねらい」や「使い方」をしっかり読んで守ることです。中には、意味が分からないものもあると思います。たとえば、

〇ヒントや考え方は、教えなくても大丈夫です 「人に頼らないと解けなかった」経験よりも、「一度諦める」経験をする方が、再チャレンジのチャンスがあります。

と書いてあったりします。分かりづらいですよね。今の私は多くの子供たちを見ているので納得感があります。これと全く同じことをしてうまくいっている経験があるので、「ほかの人も同じように感じているんだ!」と私は思います。しかし、自分の子どもを一人か二人育てているだけでは分かりにくいと思います。人に頼ることを覚えた子はすぐに頼ろうとします。どうやって切り抜けるのかを考えるのではなく、どうすればやってくれるかを考える子もいます。

 逆に、一度諦めても次の機会でできた経験を積んだ子は「出来なかったことが出来るようになること」を学び、自分で頑張るようになるのです。こういう事例は日常茶飯事で見ています。

 初見で出来ないから劣っているわけではないのです。出来なくてもいいのです。まずは書いてある通りやってみましょう!ドリルを作成した人は、塾などを運営していていろいろと試行錯誤をした結果を教えてくれているのです。実行してみなければ損です。もちろん、実行しながらより良い道を探るのがいいと思います。

 実際、私はいくつかのおすすめのドリルがあります。でも、それを家庭でやっていてもあまり身についていないように思います。あとから聞いてみると、「難しくてやめてしまった」などという話も聞きます。でも、私が改めてそのドリルを使って一緒にやってあげるとうまく転がり始めます。ドリルにはドリルなりの使い方があるのです。取扱説明書はしっかり読みましょう。それだけで、随分と結果が変わってくるはずです。

 私はドリルを脳のアスレチックだと思っています。実際のアスレチックも無限にコースがあるわけではないですし、出来ないものはどんなに頑張っても現時点では出来ない事もあります。結果をそのまま受け入れて、また今度来たときの楽しみとして取っておけばいいのです。すると「前に来たときには出来なかったのに、出来るようになったね!」と成長を実感できます。勉強も同じです。ただし、勉強の場合、気を付けないと「出来たことにする」ことができます。そうなると、ドリルは終わったけれど、身につけたい能力は置き去りになっているということが発生します。

 我が家のお出掛け率はほかの家に比べて高いように感じますが、意外と行く場所は同じだったりします・・・。でも、同じ場所に行っているからこそ、成長を実感できるのです。我が家のお出掛けは、成長を実感するための演出でもあるのです。もちろん、トゥモローキッズでお出かけするときも、同じ場所に行くことが多いです。「夏は出来なかったけど今日は出来るようになったね」「この前来たとき、分からなかったことが分かるようになったね」「去年は2年生に手をつないもらっていたのに、今年はお姉さん/お兄さんになったね」などなど。こういう会話が成長を実感させてあげやすいと思います。ドリルでも同じことができるはずです。