毎年この時期は、考えることがどういうことなのかを丁寧に考える時期です。『子どもの「自分で考える力」を引き出す練習帳』を使ってやっています。基本的に私がいつも言っている事と同じなのですが、それを別の表現で、私とは違う別の人の言葉で伝えることが出来るので重宝しています。
7章立てになっているので、週に1つずつやっていけば年度内に終わる計算です。今週は第1章をやりました。1番のポイントは「考えるのは、クセにするもの」だということ。いつも口酸っぱく言っていますが、「考えなさい」と言われてから考えるのではなく、息を吸うように考えることを当たり前にすることが大切です。
そして、普段から自分の目で見ること。「(友達の)〇〇ちゃんが元気ないな・・・」と気づけるのも、「どうしたんだろう?」と考えられるのも、普段から見ているからです。見てない子、聞いてない子は、「どうしてだと思う?」「なんでだと思う?」と問われても、情報がないので考えられません。逆に、いつも見ている子、聞いている子は、自ら疑問を持つことが出来るようになるので、問われる前に自分なりの意見を持てることが多いです。
さて、2年前に卒業していった子が、中学受験を終えて遊びに来てくれました。この子は、これまででトップクラスでよく見てよく聞いていた子でした。成長したのは合格した学校名を聞いて分かっていたのですが、自分の目で確かめたく、下の文章をどう解釈するか確認してしまいました。
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思っていた通り、ちゃんと年下の子たちに説明をしてくれました。本人にとっては、さして難しくなかったでしょうが、私にとっては感動でした。1冊また1冊と読書で疑似体験を積んできたからこそ答えられたのでしょう。