話を聞いて分かる子と分からない子がいます。これは、ちょっと長めの絵本を読んであげても、短めの話をしてあげても同じです。分かる子は分かるし、分からない子は分かりません。

 が、話を理解しない子たちも思考系のゲームをやらせるとルールを把握した後は強くなります。記憶力も私が観察している限り決して悪くはありません。「生まれ持った能力の違い」で、片づけるのは無理がありそうです。

 この子たちは子供向けのアニメを見ても、どんなストーリーか説明できません。絵本を読んであげても同じです。絵本を読んであげているときなど、脱落したタイミングは手に取るように分かります。

 そして、どの子も「もう忘れちゃった」と言います。「分からなかった」とは言いません。「分からない」と心配されますが、「忘れた」ならパパママに心配されないからです。

 ほんのちょっと前に見たアニメの内容も忘れますし、今日、何をやったのかも忘れます。でも、本当に忘れているのでしょうか?ちょっと時間があったので、すぐに「忘れていまう子」と一緒にアニメを1話、見ました。ただし、セリフを一つ一つ丹念に確認しながら見ました。すると、どうでしょう。どんなお話だったか、ストーリーを私に伝える事ができるではないですか!私もその子も本当に嬉しく思いました。

 1つ1つ確認されるのは、子どもにとっては本当に嫌なことです。いつもはなんとなく(気楽に)見れているのに、集中しなければならないのです。本当に大変です。でも、翌日「最初は嫌だったけれど、またやりたい」と言ってきてくれました。分からない(出来ない)と思っていたことが分かる(出来る)ようになると、喜びが苦労に勝るのでしょうね。来年もこういう経験を1つ1つ積み重ねていってあげたいです。