「出来た」という結果ではなく、頑張っている姿勢(プロセス)をほめてあげるべきだと思います。まず話を大人に置き換えてみましょう。結果だけを評価される職場でどれだけの人が働きたいと思うでしょうか。大人になれば結果を求められるのはある程度仕方のないことですが、結果を褒められるということは、裏を返せば、結果を出さない人は評価されないということです。つまり、結果を褒めるということは、失敗を叱るのと限りなく近いのです。だからこそ、頑張っている姿勢(プロセス)を褒めてあげるべきだと考えています。“いま”出来ないことに“もう一回”チャレンジさせることが大切なのです。あるいは、チャレンジする勇気を与えることが大切なのです。

 未就学児は結果を比較的出しやすいです。なんだってちょっとやれば、たいていの場合、数分後には結果につながります。しかし、小学生になり、学年が上がれば上がるほど、今日のインプットは数分後のアウトプットのためではなく、将来のアウトプットのための投資になります。そんなとき、子どもが近視眼的に結果を求めてしまうと、努力がしづらくなります。今すぐに結果が欲しいのに、結果が出るのは数か月先、数年先になるからです。

 子どもにとって親に褒められることはとてつもなく嬉しいことです。結果を出しているから誉められていると思えば、結果が欲しくてたまらなくなります。そうなると、結果がすぐに出ないと焦って思考が止まります。結果をほめることを否定するつもりはありません。が、少しずつ褒めるポイントを結果からプロセスに変えていったほうが良いと思われます。

 トゥモローの子どもたちは夏休みが終わっても毎日日が暮れるまで汗びっしょりになって走り回っています。