6月前半の話ですが、今年もホタルを見に行ってきました。1年生の6月は今しかない。2年生の6月も今しかない。3年生の6月も今しかない。大人にとっての6月は今年も去年も来年もほとんど変わり映えしませんが、子どもにとっては本当に貴重な1回きりの6月です。

 ホタルを見る前に、原っぱのある公園でひと遊びしました。小さなバッタがたくさんいて、子どもたちが大喜びしていました。毎年、来ているのですがバッタの存在に気が付いたのは今年が初めてでした。誰が最初に気が付いたのかは分かりませんが、一人が見つけるとみんなでバッタを捕まえ始めました。バッタを捕まえるためにみんな目を凝らして必死にバッタを探していました。最近、(視力が悪いという意味ではなく)見る力が弱くなっている子が多いなあと感じていますが、一生懸命見るということは本当は楽しいことなんですね。緑の草の中から緑のバッタを探すというのは、決して簡単なことではありません。

 集中力と観察力をつけるための似たような勉強があれば、ほとんどの子がすぐに逃げ出すことでしょう。子どもたちが本当に楽しそうだったので、「昔の子どもたちは、毎日こうやって観察力と集中力を磨いていたのかなあ」なんてことを考えながら、ついついのんびりしてしまいました。

 男女関係なく、虫を取ることって楽しいことなんですね。今の子どもたちは「安全」や「楽(らく)」は与えられていますが、本当の楽しみは奪われているのかもしれません。自分の小指の先ほどの大きさの虫を怖がって触れないでいた男の子もみんなが楽しそうにバッタを捕まえているから、自然と流れに乗ってバッタを捕まえることができて喜んでいました。普段から虫が身近にいる環境であれば、虫嫌いになる子ももっと少ないでしょうね。

 お風呂に入って晩御飯を食べてから、ホタルを見に行きました。真っ暗な道を車で通っているとき怖がっていた子も、ホタルを見れて怖さを忘れていたようです。水路に落ちたら危ないので、上級生と1年生をペアにしておきました。去年は手をつないでもらっていた子たちが、今年は手をつないであげていました。成長を実感してもらいたいです。(話がそれますが、成長を実感させてあげるってとても大切です!)

 今年は例年よりもホタルの数は少ない気がしましたが、その代わりホタルが手の届くほど近くにいてくれたので、みんな大喜びでしていました。子どもたちがどんな日記を書きあげてきてくれるのか、楽しみです。