11月の話ですが、約1ヶ月ほど将棋ブームがありました。この8年間で、3度目のブームです。これまでと違うのは、女子も将棋に興味を持っている事です。1年生の男の子たちがやっているのを見て、二人の女子が興味を持ってくれたので、この機会を逃すわけにはいかないと思い、将棋を教えてあげました。

 駒の動かし方などのルールはもちろん教えてあげましたが、一番強い飛車と角を相手に取られないように「大活躍させることが大事だ」ということを意識させました。

 あとは、自分なりに工夫して慣れてもらいました。10月中旬ころは、飛角香桂落ちの2面指しでも余裕で勝てたのですが、飛角香落ちでなければ、ちょっと負けてしまいそうな子も出てきました。将棋をやっている子みんなが、ほぼ同じレベルなので盛り上がっています。

友達とやっているときは、私はルールに関すること以外一切口出しをせず、ほかの子がアドバイスするのも禁止にしています。他人に頼っていては伸びないからです。が、私とやるときは「なんで、その手を指したの?」「その手を指したら、次に先生が何をやると思う?」「王手をされてるけれど、何が出来る?3つ答えて、その中のどれが一番いいか考えてみて」みたいに問いかけしたり、「それをやったら、角取っちゃうよ。もうちょっと考えて」などと待ったもありにしています。

 「やりたくない」と言って興味を示さなかった子もみんなが楽しそうにやっているのを目にして、やる子が一人ずつ増えています。将棋が上手になるのもいいのですが、トゥモローキッズスクールは将棋教室ではありません。将棋を通して、(この手とあの手を)比較をしたり、もう少しいい手はないのかと考えるといった試行錯誤をすることの大切さ、あるいは試行錯誤の仕方を学んでもらいたいのです。そして、それを普段の生活や勉強に活かしてもらいたいのです。