冬休みも杉本さんにバルシューレをやってもらいました。いろんなことをやってもらったのですが、見ていて思ったのは、「体を思うように動かすのはなかなか簡単じゃないな」ということです。でも、「思うように動かせないから諦めていてはいけないな」とも思いました。

 手がグーのとき足はパー、手がパーのとき足はグーにしながらジャンプして前に進むというのをやりました。こういうのは私も苦手なのですがある子がとても苦しんでいました。一生懸命やってはいましたが、途中で何をやっているのか分からなくなって止まったりしていました。

 杉本さんが「こういうのは上手くいかなくて止まっている子のほうが最終的にはうまくなる」と言っていましたが、私もその意見に賛成です。運動を教えているか、勉強を教えているかの違いはありますが、杉本さんの話はとても参考になります。

 そして、上手にできずに苦しんでいた子のお父さんがお迎えに来たとき、教室でもう一度やってもらいました。本人も上手にできなかったことを覚えているのでやるのを少し躊躇していました。でも、私はどうしても「できない」まま帰ってもらいたくなかったのです。やらせてみると、どうしても速くやろうとして失敗して止まってしまいます。そこで「ゆっくりでいいから!自分のペースでやりなさい!」と声を掛けました。すると、自分のペースで教室の端から端までグーパーをやりながら進むことができました。本人も喜んでいたのですが、私も「できなかった・・・」ではなく「できた!」を家に持ち帰らせてあげることができて嬉しかったです。

 (学校が悪いのではなく)学校でやっていたら、きっと小さな「できなかった・・・」を一つ積んでしまったと思います。学校で何をやっているのかはご両親にも私にも細かいところまでは分からないのでフォローしきれません・・・。また、子供が 30人も いてやらなければならないことが山積みの状態では学校の先生がフォローできないのも当たり前です。そのために、どうしても小さな「できなかった・・・」が積もってしまうことが多いのではないかと思っています。ゆっくりやれば(自分のペースでやれば)、できることはたくさんあります。そして、ゆっくりやってできてから、少しずつ速くやっていけばいいのです。そうすれば、小さな「できた」を積み上げていくことが必ずできるはずです。運動も勉強も全く同じです。

 杉本さん、ありがとうござました。みんなとても楽しんでいました!