今年も1年生がかなりカルコロを楽しんでくれていてとても嬉しいです。カルコロをやらせていて、カルコロ(計算力)自体が上達しているのも嬉しいのですが、それ以外にも嬉しい点がいくつかあります。まずは、10の塊にして数える習慣が出来てきたことです。私は枚数を数えるときに 「10の塊にしなさい」 とは言っていません。でも、そういう数え方をする子が一人一人増えてきているのです。年上の子のやり方を見て学んだのかもしれません。やはりそれが便利なのです。10、20、30・・・、100、200、300・・・、1000、2000、3000・・・と切りがいい数字にすると考えやすいのです。

 学校の宿題でも、10個ずつ数えるような宿題が出ています。もちろん、大切な事柄だから出されているのですが、あくまでも勉強です。やれと言われたからやっているだけで終わっている子が大半です。授業や宿題でちょっとやって身に付くようなことではありません。今は、ゲームをやってもスコアや枚数は自動で計算されることがほとんどで、子どもたちの経験値が低くなっています。こういった基本的だけど、大切な部分は、体で覚えていくのが一番ですね。

 次に、失敗を恐れないマインドが芽生え始めているのが嬉しいです。計算ゲームなので計算間違いはつきものです。普段から、「失敗していいよ」「間違えていいよ」、そして「間違いをヒントにしなさい」と言っているのですが、カルコロを通してたくさんの計算間違いをするので、失敗や間違いをたくさん経験させてあげられています。また、友達の間違いをヒントにして、答えを見つけられたときに、「おぉ、うまい!そうやって、友達の間違いをヒントにしなさい!」「自分の間違いも同じようにヒントにできるからね!」ということをその場で伝えてあげられるのが嬉しいですね。間違えたからダメなのではなくて、間違いや失敗は次へのヒントにするべきですね。

 今の時代、答えらしきものを簡単に検索して見つけられます。それを肌で知っている子供たちに、間違いや失敗がヒントになりえる、ということを教えてあげるのはなかなか骨が折れることですが、少しずつ分かってきてくれているように感じています。

※カルコロとは、お題の数字を周りの6枚のカードを足したり引いたりして作るゲームです。35を作るのに、16-12で「4」を作り、4-3で「1」を作って、34+1で「35」を作ったりします。