14×18=252です。丁寧に筆算をすれば間違いなくできます。でも、安易に10×10+4×8で132という一見正しそうなやり方で答えを出す子がいます。多分、どこにでもいるのだと思います。正直、こちらの方が簡単に(正しくはないけれど)答えが出せます。

 答えを出すことが目的だから、ちゃんとやった答えでも、安易に出した答えでもあまり関係ないのです。だから、そのやり方では正しい答えは出ないよ、と伝えても、正しくないやり方でやってしまうのです。そもそも、なぜ、10×10+4×8だとだめなのかの説明を本人が分かるように受けたことがないから、なぜダメなのかが分からないのです。

 こういうときは、自分でやらせてあげるのが一番です。もちろん、14個のキューブ(おはじきなど)を18列並べて数えさせるのは時間的にも無理なので、エクセルを使いました。14×18のマスに、1、2、3・・・252まで数字を入れました。プロセスを説明をしながら一緒にやりました。その後、14×18の四角形の中に、10×10の四角形を描かせ、さらに4×8の四角形を描かせました。ハサミで切らせてもよかったと思います。こうやって、自分で作業することにより、見えてくることがとても多いのです。この子が、今回の作業で120%理解をしてくれたかどうかは分かりませんが、今までやっていたことが間違っていたということだけは理解してくれたようで安心しています。そして、ここまでのところ、もう安易なやり方を使っていません。(教えてから2か月経ちましたが、もうそういう間違え方をすることはなくなりました!)

 実際に自分で手を動かしてやってみると理解が前進するということは、勉強に限らずとても多いです。なぜ間違っているのかが分かれば、同じことをやる確率はかなり減ります。逆に、「なぜ?」を理解してくれない限り、延々と同じことを繰り返しがちです。時間はかかりましたが、とても良い時間になりました。