子どもたちに教えていると、質問が多い子がいます。そして、質問が多い子はえてして理解が深いです。質問をしてくるときというのは、学びが深まっているサインです。単なる好奇心ではなく、自分の理解をより確かにしようとしている証拠と言えるかもしれません。

 さて、質問が多い子がいるということは、少ない子(あるいはしない子)もいるのです。どうして、こういった差が生まれるのでしょうか?ここまでにたくさんの子どもを見てきて感じることがあります。質問が多い子どもは頭の中に「知識の地図」を持っていて、新しいことを習うときに自然とその地図のどこに新しい知識を置くかを考えいるようなのです。だから、新しい知識につながりが見えなかったり穴があると、気になって質問が生まれるのです。

 じゃあ、どうしたら、何かを学んだときに質問ができる子になるのか。まずは、子どもの質問を歓迎することです。さらに、何かを教えるときには、必ずその子がすでに持っている知識に結びつけてあげることが大切です。「前に学んだ○○と似ているね」「これは△△の続きだよ」と関連を示すと、子どもの知識の地図はどんどん広がり、理解が深まります。

 それ以外にも、言葉を教えるときに必ず対義語をセットで教えてみてください。一緒に考えるという姿勢の方がいいかもしれません。数回やっただけでは実感できないでしょうが、常に対義語をセットで教えていたら、子どもは「この言葉の反対の言葉は何だろう?」と無意識に考えるようになるはずです。そうすると、自然と質問が生まれます。

 たとえば、子どもが“上質”という言葉に触れたら、「ねえ、上質の反対って、下質?」などと聞いてくるようになります。すると、子どもの素朴な質問がきっかけとなり、親子で言葉をより深く知るきっかけとなります。こうした親子の関わりが、学びを楽しくし、確かなものにしていきます。