失敗をしたくないと思うのは仕方がありません。でも、生きていけば失敗はするものです。失敗には慣れていかねばなりません。子どもの頃の失敗経験がしなやかな心を育みます。成功しかしない人生なんてあるのでしょうか?

 さて、最近、徐々にではありますが、失敗を毛嫌いしなくなってきた子がいます。これまでは、一度間違えると絶望的な顔になって思考停止してしまい、次につなげることが出来なかったのですが、間違えてもその間違いから気づきを得て、答えに至るいうことが出来るようになってきました。とても嬉しく思っています。虫食い文章パズルというゲームをやっていても、その子の間違える回数が増えてきています。確実に分からないから答えられないではなくて、可能性があるものをどんどん答えてくれるようになりました。虫食い文章パズルは子どもたちにとっては楽しい遊びですが、私にとっては間違えられる子を育てるためのレッスンです。

 いろいろなレッスンをしていても、誰かが間違えてくれたら、それをきっかけに一気に前進することが多いのです。先日も、誰も答えられない中で、ある子が間違えてくれました。それがきっかけになって答えに辿り着けたということがありました。その直後に「いま、一番よかったのは誰?」と確認しました。すると、みんなが最後に答えを言えた子が一番よかったと言っていました。でも、私は、「ううん、〇〇が最初に勇気を出して間違えてくれたから、それがきっけかになって答えに辿り着けたんだから、一番は〇〇だよ」と伝えました。後ろ向きな間違いはいけませんが、前向きな失敗をどんどん重ねてもらいたいです。

 ちなみに、画像は虫食い文章パズルの例です。もともとは未就学児向けのなぞなぞです。それを虫食いさせて、小学生向けのなぞなぞにしています。下の例だと、「どうぐ」と出ているので、道具の名前をありったけ出せばいいのです。少しずつ隠している場所をオープンしていきます。推測能力をつけるのにもってこいです。しかも、間違えた子は、間違えるたびに褒められます。