19:00以降、一部の子に漢字のレッスンをやっています。こっそりというわけではありませんが、かなり少人数です。漢字のレッスンと言いつつ、書く練習はほとんどしません。読みと意味を教えています。4年生以降で習う漢字もガンガン読ませています。なので、語彙を増やすためのレッスンといったほうがいいかもしれません。

 「臓器移植」というのも普通に読ませますし、普通に読めるようになっています。「柱」という漢字をやるときは、「円柱」「電信柱」「大黒柱」だけでなく、「恋柱」「霞柱」なども入れておきます。すると、「円柱」を「えんばしら」と引っかかってくれたりするので、遊びながら漢字が読めるようになっていきます。「炭」のときは「竈門炭治郎」をもちろん入れておきました。

 こうやって硬軟織り交ぜて、漢字を身近なものに感じさせつつ、難しい語彙も身につけさせています。

 難しい漢字だからといって、完全に読めないことは少ないです。逆に、絶対に読めなければならない漢字(既に学校で習った漢字)ばかりをやらせると、読めなければならないプレッシャーが出てきます・・・。習ってない漢字が入っているからこそ、堂々と間違えられるのです。「鉄板」は「てついた?」などと読み間違えさせます。そして、ちょっと前に教えた「反対」を見せて、「てつはん?」などと間違えさせます。そうすると、誰かが「てっぱんだ!」などと正答してくれます。理由を聞くと、「“てっぱんやき”は聞いたことあるけれど、“てつはんやき”は聞いたことがない」だとか色々と答えてくれます。

 こんなことをやっていると「洗練」も読めてしまいます。「洗」の中に「先」が入っているから「せんれん?」という風に当てることが出来るようになり、習ってない事でも自分でちょっと考えるだけで「できる」という喜びを味合わせてあげることができるのです。

 ちょっと難しい漢字の中の知っている形を意識させ、それぞれの漢字の意味をちゃんと教えてあげると、漢字に対する自信がついて、読める漢字がどんどん増えていきます。そして、気がつくと習ってなくても書ける漢字が増える様です。本当に漢字が苦手な子もいるのですが、一緒にやっていた成果か、初めて漢字テストで100点が取れたと教えてくれました!もちろん、家でも勉強をしたのでしょう。

 形を意識する習慣もかなり身に付いてきていて、「針」を読ませたら、「先生、カネヘンをサンズイに変えたら、“しる”だよね。ノギヘンだと・・・、ゴンベンだと、あっ、計算の計だ!」などといろいろな発見があるようです。もはや、私が教えるというよりは、私がちょっとした刺激を与えてあげるだけで、後は本を読んだり、街中を歩いているだけで、勝手にいろんな漢字が身についていっているようです。考え方を教えてあげたのは私ですが、「おぉ、そんな共通点があったのか!」と私のほうが教えてもらっています。

 そして、自分で漢字をアレンジして創作漢字を作っていました。漢字ってこんなに楽しいものだったのですね。 漢字が楽しいってことも、子供たちに教えてもらいました。